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適格退職年金

適格年金の契約形態

1.退職金=適格年金型

退職金制度を全面的に適格退職年金で補うものです。全面移行、単給と呼んでいます。

2.一定割合移行型

退職金の一定割合を適格年金に移行したパターンです。
例えば、定年時の退職金が1,200万円ならそのうち600万円を適年で支払うものです。

3.一定条件に限り適格年金から支給する型

一定条件に合った人が退職した場合だけ適格年金から支給するというものです。
例えば、勤続年数20年以上の人、55歳以上の人、勤続年数20年以上で定年に達した人などです。
この場合、勤続年数20年未満の人は中途退職しても適格年金から支給されませんので、退職金は企業から支払うことになります。
一部移行、横割りと呼んでいます。

1.や2.に比べて数は少ないです。

企業の保険料を安くすることができる。また、企業が以前に退職給与引当金を計上していて一定条件前の退職者の退職一時金を退職給与引当金から取り崩している場合などは、この契約形態になることが多いようです。

又、この契約形態の場合剰余金が発生するケースがあります。適格年金の会計年度中に一定条件前の退職者が多く出た場合、適格年金の決算をすると剰余金がでていることがあります。この剰余金は事業主に返還されます。この形態ですと退職給与引当金との調整が不要なケースがあります。

4.上乗せ型

退職金制度は変更せず、別に適格年金を上乗せで契約するパターンです。
退職金を増額するような場合が考えられます。併給、上乗せ、別枠などと呼んでいます。
例えば、退職金規定で1000万円支払い、適年で300万円支払い計1,300万円支払うということになります。

ここで問題になるのが、当初から退職金の上乗せとして導入したのであれば問題ないのですが、内払いのつもりで格年金を契約したつもりが、退職金規定の中の調整を明記していない場合です。その場合、退職金と適格年金とをダブリで支払わなければなりません。
数は少ないと思いますが、稀にあります。

適格年金の廃止

適格年金は平成14年4月に施行された「確定給付企業年金法」により、平成24年3月までに他の制度に移行するか、解約しなければならないことになっています。

適格年金を管理する金融機関が積立金を運用する際に見込んでいる運用利率を予定利率といいます。
毎月企業から払い込まれる保険料は、予定利率を見越してあらかじめ割り引かれています。したがって予定利率により保険料の額が決定されます。

制度当初5.5%に設定され、毎年5.5%以上で運用できるとことが前提となって始まりました。しかし、バブル崩壊以後、予定利率が徐々に引き下げられてゆきました。

当初見込んだ運用益がない場合、その不足を補うために保険料を上げる必要に迫られます。
体力のある企業では、保険料値上げもやむなしとなる場合もあるかもしれませんが、体力のない企業では到底保険料の値上げは飲めないのが現状でしょう。
また、保険収益より保険費用の方が多ければ、費用ばかりかさんで、適格年金をやっている意味もなくなってしまいます。

積立不足の解消

現時点での積立不足額(過去勤務債務)を数年に分けて通常の保険料とは別に支払っていかなればなりません。さらに予定利率を現実的な運用水準に引き下げていかなければなりません。
そうすると毎月の保険料はアップしてゆきます。

事務手数料

事務手数料は積立金の額にもよりますが、年度末の積立金総額の約1%前後が、毎年「事務手数料」として積立金から差し引かれるようになっています。
事務手数料も運用が良い時分にはさほど気にならなかったようですが、現在のような予定利率が0.75%〜1.5%という状況では、大きな負担となっています。

退職金制度の検討

適年のこのような状況をみれば、今後退職金の支払いに支障をきたすことは誰でも想像がつきます。
金融機関は、1年に1回「財政決算報告書」によって、「適格年金」の年度末での責任準準備金や積立金などの情報を提供してくれますので、退職金の不足額を把握することができます。

したがって今、積立不足の存在やその規模を確実に把握し、これまでの退職金制度でいいのか、ファンドをどうするべきかを、真剣に考える環境を整えなければなりません。

次のページでは、どの制度に移行するのかを検討します。

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